2014年07月27日

MGC645最終回

MGC645最終回です。

MGC645最終回






趣味で弄ってるとは言え、あまり時間かけすぎても仕方がないので、ぼちぼち完結させます。

MGC645は、「サイクロンバレル」と言う特殊なバレルが採用されていました。
バレル内面にライフリングみたいな螺旋溝が掘られ、BB弾周囲に発射ガスを流してフローティング状態で発射、集弾性能を高めると言う触れ込みでした。

今で言う、タニコバさんのツイストバレルと基本的に同じような物ですが、内径や表面処理等が違います。
螺旋状の溝は主に見た目のインパクトを狙った物ではないかと思いますが、強引に理由をこじつけるならば細菅内での空気の流速向上を狙ったのかも?
実銃のライフリングと違い、弾に回転をかける訳ではありません。

効果の程は正直微妙で、純正弾では確かに良く当たるものの、0.2g弾だと変な弾道になってしまう、と言うのが当時の評価でした。
恐らく当時の標準で見てもルーズな内径だったので、純正の若干大きめで軽い弾ならフローティング効果が得られるものの、重さや直径のバランスが崩れると弾がバレル内壁に接触、螺旋溝が悪戯して弾にランダムな回転がかかって弾道が乱れてしまうのではないかと思われます。

また、螺旋とルーズな内径のために初速も上がらず、普通のカスタムバレルと0.2g弾の組み合わせの方が集弾も良いのでバレル交換は定番になっていましたねー。

今回はたまたま当時物のカスタムバレルが格安で入手出来たので、これを元にホップアップを登載してやります。
前置きが長くなりましたが簡単に分解手順。


MGC645最終回

バレルを取り外すには、Eリングプライヤーと言う専用工具が必要です。
無くても出来なくはないですが、かなり面倒な上に高い確率でEリングを破損してしまいます。

Eリングを外してやると、ハンマーをコックした状態でバレルが後ろに引き抜けます。
トリガーと連動している部品は、外さなくてもオッケーです♪

真鍮製のカラーを銃口側にずらしてやると、チャンバーが外せます。
ラバーチャンバーはバレルの溝にはまっているだけです。

逆手順で組み込みます。


取り敢えず、加工する前に初速チェック。
バレル交換だけでどのくらい初速がバレ上がるのか・・・・・

MGC645最終回


75m/s。


思ったほど上がりませんね。
もっと劇的に変化したような印象でしたが、当時は初速計で計ってた訳じゃないので。
印象なんてあてにならない、と言う事ですな(笑)

さて、自作ホップアップです。

645発売当時はメーカー純正でホップを登載しているエアガンは無く、カスタムパーツではKM企画のSCSがメジャーでした。
割と高価ではあったものの、ほとんどポン付けで装着可能なため人気商品ではありましたが、飛距離は伸びるものの集弾性はノーマルよりかなり悪くなりました。
マルイ純正登場以前のホップはSCSに限らずその程度の性能しかなく、個人的にはホップアップそのものにあまり有効性を感じていませんでした。

SCSに関して言えば、ホップパッキンはおそらくシリコン系の平板、固定方法は非常に手の込んだ高精度の加工がしてあり現在で言う面ホップに近い感じと言えなくもない構成でしたが、精度が出なかった理由の一つが登載位置の問題でした。

645で言えば、チャンバーパッキンを押さえている真鍮部品のあたりにホップパッキンが仕込まれていました。

あと付けで、しかもほぼ無加工で取り付けできるパーツと言う設計思想上、登載位置が限られると言う制約も有ったのでしょうが、当時はホップパッキンの設置位置等、あまり煮詰められていなかったのも事実でしょう。
今で言うところの典型的な「つまづきホップ」のレイアウトになっていました。


他に、当時個人で自作するホップシステムとしては、バレル外周に溝を掘ってOリングを装着、その上部のみバレル内壁側に貫通させてホップパッキンとする方法もありました。

こちらの方法はホップのかかり具合がOリングの弾性に依存する部分が大きく、ホップ回転をかけるのもOリング線径分と狭く、回転にばらつきが生じやすく結果集弾性能も上げにくいと言う問題がありました。

今回の自作ホップ作成では、これらの問題点を考慮してみましたー。



バレルの加工は、こんな感じ。
マルイ純正ホップのバレルみたいな形状ですな。

MGC645最終回


ホップパッキン下降部分が
出来るだけBB弾保持位置に近くなるように設定しました。
ただし、この位置だと可変ホップにするのは難しいです。
切りかきの大きさでかかり具合を調整します。
ちなみに、今回は切りかきを大きくしすぎてしまい、0.2gだと浮き上がり弾道になってしまいました。
何度も試射しては加工、を繰返して慎重にやったつもりだったんですが…調整具合は結構微妙で難しいです(笑)

ホップパッキンは内径6mm、外径8mmのシリコンチューブを引っ張り伸ばして装着します。


MGC645最終回

MGC645最終回



ゴムチューブがバレル内側に出っ張る部分は「面ホップ」に近い感じになります。

チャンバーパッキンを無理やり装着。

MGC645最終回


ホップ用のシリコンチューブがよれない様に、外側にグリスを塗り、装着後モミモミして調整してやります♪

解りにくいですが、チャンバー側から見るとこんな感じ。

MGC645最終回


チャンバーパッキンが一回りデブになってしまうため、バレル後退時にマガジンのケースに干渉します。
角を少し磨く程度ですが、調整。

MGC645最終回

MGC645最終回



この部分はBB弾の保持に関係するので慎重に。
削りすぎると、マガジンに弾を詰められなくなります。

バレルの回転止めは、こんな感じで。

MGC645最終回


バレル側には溝を掘りました。

MGC645最終回


実射してみると、マルイ純正並とまでは行きませんがかなり安定した弾道です。
最終的に初速は70位になりました。

MGC645最終回


ちなみに、記事にするのに時間がかかってしまいましたが、このカスタムやってたのは梅雨入りした頃で、気温は今より低めです。

比較対象としてはマルイのガスブロG18適性ホップとほぼ同じぐらいの初速で、ブローバックしない分連射による低下が少ない、て感じですかねー。

耐久性がどの程度かは未確認ですが、ゲームやマッチで撃ちまくると言う使い方ではないので問題はないでしょう、多分。



今回久々に弄ってみて、昨今の技術を盛り込んでアップデートしてみると、結構現役で使える性能になりましたよ。

外観や仕上げは流石バブル当時の作りで贅沢そのもの。

冷えに強く、静粛性が高い固定スライドガスガンのゲームでの有効性は、ソーコム拳銃で経験済み。
現在の固定スライドガスガンの選択機種の少なさから言ったら、こう言った過去の名作を見直して見るのも良いかもなー。
いっそ自分用にも一丁買って、ゲーム用にもっと煮詰めてみようかなー・・・・

なんて欲求をうっかり起こしてしまいましたが、ヤフオクで見ても意外と高価!

予備マガジンも入手困難なので諦めましたよ。
・・・・・この路線で煮詰めてみても、ツブシの効かない無駄技術にしかならんだろうしなあ~(笑)


同じツブシが効かないなら、とりあえず手持ちのソーコム拳銃をもーちょっと煮詰める方向で頑張ります♪






同じカテゴリー(カスタム・メンテナンス)の記事画像
ポリマーフレームが楽しい
G34 更にいじる。
グロック34 グリップ加工
グロックまみれ
久々にソーコム拳銃を引っ張り出してきた。
グロックいじり
同じカテゴリー(カスタム・メンテナンス)の記事
 ポリマーフレームが楽しい (2016-10-16 12:59)
 G34 更にいじる。 (2016-08-05 16:41)
 グロック34 グリップ加工 (2016-05-28 16:06)
 グロックまみれ (2015-12-14 07:42)
 久々にソーコム拳銃を引っ張り出してきた。 (2015-09-21 16:53)
 グロックいじり (2015-07-08 14:40)

この記事へのコメント
初めまして。

自分もMGCのM92Fに可変ホップを製作中です。

拝見させていただくと、あ・・・こうすればよかったと思いました(^_^;)

もう少し早く拝見できていれば・・・・

良ければ私のブログも見てください。

http://blogs.yahoo.co.jp/weld_man00
Posted by ウェルドマン at 2015年06月25日 00:59
コメントありがとうございます♪
この645のホップバレルは固定で、しかも0.25でしか適正がとれませんでした。
ホムセン材料での加工は何かと思う通りにならないことも多く、だからこそ面白いのですが(笑)

何かアイディアの肥やしにして頂く所が有ったのなら幸いであります♪
Posted by こーたこーた at 2015年07月08日 14:45
いきなりあちこちにコメント投稿すみません。
自作ホップ化、私は熱収縮チューブ使ってました。
NBRゴムのOリングやらシリコンラバーも試し
ましたが、熱収縮チューブをバレルに被せて加熱
装着するのが一番具合が良かったです。
何か機会がありましたら試してみてくださいませ。
Posted by KEI at 2015年12月16日 09:38
KEIさん、コメントありがとうございます♪
なるほど、熱収縮チューブですかー。
手持ちで有ったのに、弾力性のある素材でゴム関係ばかりに注視してて盲点でした!
Posted by こーたこーた at 2015年12月17日 12:57
初めまして
M645の記事懐かしく読ませていたたぎました。(当時小学生位だったような?)
友達のお兄ちゃんが「サイクロンバレルがなんたらかんたら」言ってたのを覚えてまして、ませたガキだった自分は「本物みたいに玉が回る訳ない!当って跳ねるだけ!」と内心思ってましたが、高価な大人のオモチャで羨ましく思っていたのを思い出しました。
今でもオークションで出て来るのですね!機会があれば手に入れて遊んでみたいと思います。
Posted by 初心者69号 at 2018年10月15日 19:38
初心者69号様、コメントありがとうございます。
若干古い記事でして、この記事自体が自分にとっては懐かしさすらあります(笑)

現在に比べると随分と時間かけてるよなあー、羨ましいぞ過去の自分。
今だったら、3Dプリンターで専用パーツ作る位の事したかもなあー、と思います。
チャンバー周りやインパクトリンクとか。

645が名作エアガンだなー、と言う感想は今でも変わりません。
あの後、何度か入手のチャンスはあったものの、結局買えてはいませんけど。
Posted by こーたこーた at 2018年10月16日 13:07
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。